食中毒の症状は?原因はなんなの?
細菌やウイルスなどに汚染された食品を食べることで起こるの
が食中毒です。つい最近でもスーパーのお惣菜が原因の食中毒
で、小さな子供が死亡するという痛ましい事故が起こりました。
軽い症状で済むものから死の危険まである食中毒ですから、原
因や対処法について詳しく知っておきましょう。
食中毒 症状は?
食中毒は、細菌やウイルスなどの有害物質に汚染された物を食
べると起こるので、症状もその感染原因となった物質の種類に
よって異なってきます。食中毒の代表的な症状としては、激し
い腹痛と下痢、激しい嘔吐や発熱による悪寒などがありますね。
風邪をひいたりして体調を崩したときにも腹痛や下痢などの症
状が起こりますが、食中毒の場合にはそれらの症状が強く現れ
ます。また、年齢やその時の体調によっても現れる症状は違っ
てきますよ。
いずれにしてもこれらの症状は、体内に侵入してきた細菌やウ
イルス、毒素などを排出するために起こっています。ですから
全て出しきってしまうまでは症状も治まりません。また症状が
起こるまでの潜伏期間も、原因となる物質によって違います。
早いものなら24時間以内で症状が現れますが、食べてから10日
ほど後に症状が見られます。食べてすぐに症状が現れるのがサ
ルモネラ菌です。サルモネラ菌に汚染された食品を食べると、
早ければ食後4時間から症状が現れます。
40度近い高熱が出るケースが多く、激しい嘔吐や悪寒も起こり
ます。下痢症状も激しくて、水様性の下痢が1日に何度も繰り
返し起こります。食後、数日後に症状が現れるのはカンピロバ
クター菌です。
1日から1週間後に下痢や腹痛、発熱、頭痛、吐き気などの症状
が現れますよ。サルモネラ菌ほどの高熱や激しい下痢、吐き気
ではないので風邪と間違うケースも多いです。毎年のように小
さな子供の間で流行るノロウイルスは、30時間ほどの潜伏期間
ののちに吐き気や嘔吐、下痢、発熱などの症状が起こります。
子供の場合は嘔吐が多く見られ大人だと下痢が多く見られます
が、いずれにしても1日ほどで症状は治まってきます。
食中毒 原因は?
食中毒の原因は、細菌によって汚染された食品を食べることだ
けでなく、ウイルス感染やフグや貝類などの毒なども挙げられ
ます。食中毒は、汚染された食べ物が原因で起こることがほと
んどですね。
高熱や激しい下痢、吐き気などが起こるサルモネラ菌は、鶏肉
や卵などに生息していますよ。カンピロバクター菌や0157は、
生肉などに生息しています。他に、生の魚介類には腸炎ビブリ
オ菌が生息しており、これらの細菌で汚染された食べ物を口に
すると食中毒になります。
また、皮膚の傷口などの繁殖する黄色ブドウ球菌も食中毒の原
因となりますよ。ノロウイルスに代表されるウイルス感染もあ
ります。秋から冬にかけての空気が乾燥する季節に多く発生す
るのがウイルス感染による食中毒です。
牡蠣やシジミなどの魚介類がウイルスに汚染されていて、それ
を食べることで食中毒を起こします。また、ノロウイルスにか
かった人の嘔吐物や便などから感染するケースもありますね。
食中毒の原因は、これらの細菌やウイルスに汚染された食べ物
を食べてしまうことですが、不衛生な食品管理、調理環境に間
接的な原因があります。飲食店ではもちろんですが、家庭でも
特に肉や魚の調理には注意が必要ですよ。
手洗いや殺菌、消毒など清潔を心がけていても、加熱が不十分
で食中毒になってしまうこともあります。サンドイッチやおに
ぎりなどの加熱調理をしない食べ物を作る時に、手洗いが不十
分で食中毒になることもあります。
他に、生肉などを切った同じまな板で野菜をカットするのは食
中毒の危険があるので要注意ですね。フグ中毒や貝類の毒によ
る中毒、さらに山菜による食中毒にも注意が必要ですよ。
フグは有名ですが、毒きのこなどは見分けがつきにくく、山菜
をする春や秋に毒きのこや毒草による食中毒が発生することが
多いです。
食中毒 対処はどうするの?
どんなに注意していても食中毒になることはります。対処の仕
方次第で症状が悪化することもありますから、正しい対処の仕
方を知っておきましょう。症状が軽ければ自宅でも対処できま
すが、病院での処置が必要なケースもあります。
自宅でも対処できるのは、食中毒でよく見られる下痢や嘔吐な
どの症状だけが見られるケースです。下痢や嘔吐による脱水症
状が危険ですから、白湯やスポーツドリンクなどでこまめに水
分補給しながら安静にしておきましょう。
便や嘔吐物には細菌やウイルスが潜んでいるので家庭内での感
染を防ぐために、使い捨てゴム手袋や消毒剤を使用してしっか
りと処理しましょう。症状が治まり体力が回復してきたら、胃
腸に負担のかからないお粥などを食べて様子を見ましょう。
ただ、2日くらい自宅で安静にしていても症状が改善されない
ようなら、病院で診てもらいましょう。下痢や嘔吐だけでなく、
発熱や激しい腹痛、血便などを伴うようならすぐに病院で診て
もらいましょう。
検査をして原因物質を特定してから、抗生剤の投与や脱水症状
を予防するための点滴などが行われますよ。生肉や魚、貝類な
どは食中毒の原因になりやすいので、調理の際には注意が必要
です。
まとめ
下痢や嘔吐、発熱などの症状は個人差も大きいですから、不安
なようならすぐにでも病院を受診してください。