ノロウイルスの原因?症状はどんなの?治療はどうするの?
11月から2月の最も寒い季節に毎年多く発生しているのがノロ
ウイルスです。ノロウイルスは感染性胃腸炎、つまり食中毒で、
感染力が強いので集団感染しやすいので注意が必要ですよ。
ここではノロウイルスの原因や症状、治療法について詳しく説
明しますので参考にしてくださいね。
ノロウイルス 原因?
ノロウイルスは、成人では二枚貝を食べることが原因で起こる
ことが多いと言われています。生のままや加熱不足で二枚貝を
食べるとノロウイルスを起こしやすいそうです。二枚貝とは二
枚の貝殻を持つ貝のことで、牡蠣やあさり、シジミやハマグリ
などがありますね。
しかし、どうしてこれらの二枚貝がノロウイルスの原因となる
のでしょう。もともとこれらの二枚貝がノロウイルスを持って
いるわけではありません。ノロウイルスに感染した便や嘔吐物
は下水処理場に流されていきます。
完全にウイルスが除去されないまま海へ流れ出すこともありま
す。海に生息している二枚貝は、プランクトンをエサとしてし
ますが、これを食べるときに海水も体内に入ります。その際に
ノロウイルスも体内に入り、二枚貝の内臓にウイルスが蓄積さ
れてしまうのですね。
このように汚染された二枚貝を生のままだったり加熱が十分で
ないまま人間が食べるとノロウイルスに感染してしまうのです。
いろいろな二枚貝がありますが、中でもノロウイルスの発生原
因で多いのが牡蠣です。
牡蠣から感染が多いのは、やはりその食べ方にあります。感染
力の強いノロウイルスですが、85℃以上で1分以上加熱すれば
死滅すると言われています。牡蠣もしっかり加熱すれば問題な
いのですが、牡蠣はそのまま生で食べることが多いので感染原
因となりやすいのです。
また牡蠣は、ノロウイルスが蓄積される内臓もそのまま丸ごと
食べるのも問題です。ホタテなどは食べる部分は貝柱だけです
が、牡蠣は内臓ごと食べるのでノロウイルスに感染するリスク
も高くなるのですね。
加熱用、生食用と分けて販売されている牡蠣ですが、生食用で
もしっかりと検査されているとは限りません。安全対策を徹底
している業者でないと、牡蠣の生食からの感染リスクがあると
思っておいた方が良いでしょう。
加熱不十分の二枚貝の他に、ノロウイルスに感染している人が
調理して汚染した食品を食べる事でもノロウイルスにかかりま
す。このような食品からの感染と人からの感染でノロウイルス
にかかります。
ノロウイルス 症状はどんなの?
ノロウイルスの発生原因は、食品からと人からの感染が原因で
すが、症状を発症するまでの潜伏期間は12時間から48時間くら
いであると言われています。汚染された二枚貝や食品を食べな
くてもノロウイルスにならない場合もあります。
感染を疑われる食品を食べても2日以上発症しなければ、感染
したものの身体の免疫力が高ければウイルスに打ち勝ち症状が
現れないこともあります。感染しても抵抗力が高ければ何も症
状が現れず、感染したことすら気づかない人もいますよ。
ノロウイルスに感染して免疫力でも打ち勝つことが出来なけれ
ば、発熱や腹痛、下痢、嘔吐といった症状が突然現れます。症
状の現れ方は個人差も大きく、その時の体調にも大きく左右さ
れます。
軽症であれば気持ち悪いなという程度ですが、重症になれば脱
水症状などを引き起こすケースもあるので注意が必要です。
ノロウイルス 治療はどうするの?
ノロウイルスに感染し発症しても、他の多くの感染性胃腸炎と
同様にノロウイルスに有効な特効薬がありません。また、未然
に防ぐためのワクチンや予防薬も今のところ開発されていませ
ん。
ですから、ノロウイルスに感染した場合の治療法としては対処
療法になります。対処療法とは、原因となるウイルスや菌を撃
退していく治療ではありません。ウイルスや菌によって引き起
こされるさまざまな症状を緩和させていく治療となります。
下痢や嘔吐などの症状は、ウイルスを身体の外に排出するため
に起こる症状です。ですから、ウイルスの排出に伴う症状が緩
和されるまで安静にしておくことが対処療法となります。
吐き気などの症状がひどければ、それに対しての薬が用いられ
ることもありますよ。下痢と嘔吐による脱水症状が怖いですか
ら、水分補給だけはこまめに行いながら安静にしておくことが
一番大切な治療になります。
くり返す下痢と嘔吐による脱水症状が悪化していれば、点滴が
行われることもあります。自力で水分補給が出来ない場合や下
痢や嘔吐がいつまでも激しく続くようなら、早めに病院を受診
しましょう。
点滴をしたり吐き気を抑える薬などを処方してもらうことが出
来ます。
ノロウイルス 感染はあるの?
ノロウイルスは、食品と人からの感染で引き起こされます。二
枚貝などの汚染された食品や、患者の便や嘔吐物からの人の手
を介しての二次感染からノロウイルスにかかります。食品や手
指などから経口で感染して、腸内で増殖して下痢や嘔吐などの
症状が現れるのですね。
感染力が強いですから、学校や幼稚園などで集団発生しやすい
です。食中毒は夏だけではありません。冬場もノロウイルスの
感染リスクがありますから、食事の前や帰宅後、トイレの後な
どの手洗いやうがいは徹底して行いましょう。
感染者からの二次感染も注意が必要です。便や嘔吐物には大量
のノロウイルスが含まれているので、処理をする家族も取り扱
いには注意が必要です。二枚貝などのノロウイルス汚染のリス
クがある食品はしっかりと火を通すことや、まな板や調理器具
を消毒するなど清潔を心がけましょう。
まとめ
ノロウイルスに感染すると、下痢や嘔吐などの辛い症状に突如
襲われます。ほとんどのケースでは2日ほどで自然治癒します
が、小さな子供や高齢者は重症化することもあるので注意しま
しょう。