日本脳炎の予防接種?副作用の症状とリスクは?
日本脳炎の予防接種は副作用による死亡例もありますから、迷
われている親御さんも多いことでしょう。子供が小さな頃には
たくさん予防接種を受けなければいけませんが、それぞれの予
防接種の効果と同時に副作用についてもしっかりと把握してお
きたいですね。
日本脳炎とは。症状と後遺症について?
日本脳炎は誰にでも感染する可能性があるウイルスですが発症
する可能性は低く、感染してもほとんど無症状のままで気がつ
かずに終わる人がほとんどです。発症する可能性は低いものの、
発症した場合の死亡率がとても高いです。
また、治療後の後遺症が残る可能性も高いですから、予防接種
は受けておいた方が安心です。日本脳炎ウイルスに感染し脳で
発症した場合、致死率が高く特に小さな乳幼児や高齢者などが
高いです。
日本脳炎の発症率は、日本脳炎ウイルスの感染者100人から1000
人に1人と言われています。また死に至らなくても、発症者の30
%から50%ほどの割合で後遺症が残ることが分かっています。
先ほども紹介したように、日本脳炎ウイルスに感染しても自然
治癒で治ることがほとんどで、1992年以降の患者数は年に10例
未満とされています。ただ、発症した場合のリスクがとても高
いのが問題です。
感染してから発病するまでの潜伏期間は6日から16日間で、初
期症状としては急激な発熱や頭痛の他、全身の倦怠感や食欲不
振、腹痛や嘔吐などが見られます。高熱が数日続いた後には、
さらに症状が悪化していきます。
意識がなくなり、筋肉も硬くなり表情もなくなっていきます。
他に手足が動か難くなったり、けいれんや呼吸するのが難しく
なるなどの症状も見られます。
発病してから4日から5日程度で熱がもっとも高くなり、死に至
る場合には発症してから1週間程度で死亡します。死亡率は発
症者の20%から40%と高く、治療に成功しても後遺症が残るケ
ースが多いです。
死亡率も後遺症が残るリスクも、体力の低い小さな子供や高齢
者が高いです。手足の震えや歩くのが困難になる歩行障害、神
経系での後遺症が多く見られ、日常生活が困難になってきます。
予防接種は必要。年齢と時期。間隔について?
発症率は低いものの、発症した場合の死亡率と後遺症リスクが
高い日本脳炎は、予防接種でそのリスクを大幅に減らすことが
できます。日本脳炎の予防接種を受けることで、日本脳炎のリ
スクを75%から90%低下出来ると言われています。
日本脳炎の予防接種のスケジュールは、1期と2期に分かれてい
ます。1期の初回接種は3歳から4歳までの間に、6日から28日ほ
どの間隔をあけて2回接種します。さらに追加で、2回目の摂取
から1年ほど後にもう1回接種します。
2期の接種は9歳から10歳までの間に1回です。小学校の入学前
に3回、そして小学3年生くらいの頃に追加で1回の予防接種が
ありますから忘れないようにしておきましょう。
日本脳炎のリスクを大幅に減らすことができる予防接種ですが、
これまでに重症の副作用が見られたことから中止されていました。
2004年に女子中学生が日本脳炎の予防接種後に重症の急性散在
性脳脊髄炎を発症したことから、翌年の2005年から2010年まで
期間、原則として中止されていました。
しかし、すでに新しいワクチンが開発されており、2009年6月か
らは今の乾燥ワクチンが使用されています。旧ワクチンよりも
副作用が少ないと言われています。
副作用・副反応のリスクは。発熱、嘔吐は?
今のところ、日本脳炎の根本的な治療薬がないために、予防接
種を受けることで予防することが一番の対策です。しかしなが
ら、予防接種による副作用のリスクも懸念されます。
日本脳炎の予防接種の主な副作用としては、注射した部位が赤
くなったり腫れたり、痛みが出ることもあります。他に頭痛が
したり発熱したりなどの副作用の報告が多いです。
ほとんどの場合このような軽い副作用ですが、中には重篤な症
状を伴う副作用が見られることもあります。血圧が低下して失
神したり、呼吸困難になる、顔が赤くなったり、蕁麻疹が出る、
嘔吐や全身の倦怠感、筋肉が痺れたり、チクチクと痛みなどが
出てきます。
痙攣やショック症状、アナフィラキシーのような症状が見られ
るようであれば、すぐに医師に診てもらってください。
日本脳炎の予防接種で副作用が続く期間は何日?
日本脳炎の予防接種で見られる副作用は、注射した場所が赤く
なる腫れるなどの軽い症状がほとんどです。嘔吐や呼吸困難な
どの重篤な副作用の報告も、因果関係は不明となっています。
日本脳炎のワクチンは、不活化ワクチンでウイルスは生きてい
ない状態ですから感染することはありません。ワクチンを異物
と見なした身体の抗体反応とし副作用が起こるのですが、通常
であれば2日以内にあらわれることがほとんどです。
接種してから2日過ぎて副作用が見られなければ、問題ないと
思って良いです。重篤な症状が見られる場合には、接種してか
ら30分以内に見られます。日本脳炎の予防接種をしたら、待合
室で30分くらいは待機するように言われるはずです。
まとめ
椅子に座って安静にさせてお子さんの様子を見てあげましょう。
新ワクチンになった後も接種後の死亡例が報告されています。
予防接種についての判断は分かれるところですが、さまざまな
意見を参考にしてから決めて下さいね。