気管支炎の症状?気管支炎の治療?
いつまでも咳が止まらないようなら気管支炎かも知れません。
たかが咳だからと放置していてはどんどん悪化していきます。
気管支炎には急性気管支炎と慢性気管支炎があり、それぞれ症
状や原因、治療法が違うのでそれぞれご紹介します。
気管支炎 症状?
気管支炎は、肺に接続している気管支が炎症を起こす病気です。
喉の中には胃につながる食道と、肺につながる気道の2つの管
が通っていますよ。気道と肺をつなぐ気管があり、その左右の
肺に接続しているのが気管支です。
喉から気道、気管、気管支、肺と順番につながっているのです
が、この工程を経て外部からの空気が肺に入ってくるのですね。
この間に、空気の温度が温められて肺への負担、影響を最小限
にして肺を守っています。
肺に取り込まれる空気の温度と圧力をコントロールしているの
が気管支です。また、酸素と二酸化炭素の交換も気管支を通じ
て行われています。大切な役割を担っているのが気管支ですが、
ここで何かしらの原因で炎症が起こるのが気管支炎です。
気管支炎には急激に症状が起こる急性気管支炎と、原因不明な
まま症状が長引く慢性気管支炎の2種類があります。急性気管
支炎は急激に症状が現れて重症度も高いですが、ほとんどのケ
ースでは症状は一過性で適切な治療で完治する可能性も高いです。
急性気管支炎の初期症状としては、鼻水や喉の痛み、乾いた咳
や悪寒といった風邪とよく似た症状が出てきます。それから進
行すれば、激しい痰の含まれた咳に変わり、吐き気や嘔吐も見
られます。
呼吸困難やけいれん、目の充血や胸の痛み、症状が強ければ痰
に血が混ざる血痰なども見られます。急性気管支炎の原因がイ
ンフルエンザだった場合は、39℃以上の高熱や節々の痛みを伴
うこともあります。
慢性気管支炎は、特に原因が特定できず、いつまで咳や痰が止
まらない状態が続く病気です。咳や痰だけがいつまでも続き、
それ以外の大きな症状が見られなければ慢性気管支炎の可能性
が高いですね。
乾いた断続的な激しい咳や痰、鼻炎、微熱、頭痛や不眠、うつ
状態などの症状が見られます。他にゼイゼイという喘鳴音が出
たり、胸の痛み、集中力の低下、不眠から目の充血、慢性的な
咳から疲労も現れます。
慢性気管支炎から鼻炎や蓄膿症を合併したり、睡眠時無呼吸症
候群を合併することもあります。急性気管支炎よりも炎症が軽
く症状も軽いのが慢性気管支炎です。しかし、気管支の奥深く
にまで炎症が進んでいることも多く、なかなか症状が治まらな
いのが慢性気管支炎の特徴です。
気管支炎 治療?
急性気管支炎と慢性気管支炎では、原因が違いますから治療法
も異なりますよ。急性気管支炎はウイルスなどの病原菌への感
染が原因となっているので、対症療法がメインとなります。
抗生剤では効き目がないケースが多いですから、現れている症
状を緩和するためのお薬で対処していきます。
高熱が出ている場合には解熱剤が、呼吸困難や痰が出ている場
合には去痰剤が用いられます。また、二次感染防止のために抗
生物質や抗菌薬が用いられることもあります。急性気管支炎の
治療では、これらの対処療法のお薬を飲みながら、自宅で安静
して身体が回復するのを待ちます。
ウイルスなどの病原菌と身体が戦っているので、身体を休める
ことが一番の治療になります。自宅で安静にしている時には、
喉が渇かないように水分をこまめに取ることや栄養をしっかり
摂ることが大切ですね。
また、肺の機能を高めるために深呼吸を行うのも有効です。慢
性気管支炎の場合には、日常生活に支障が出ない慢性安定期と、
発作が出て日常生活に支障が出る急性増悪期があり、それぞれ
治療法が異なります。
慢性気管支炎の原因は、アレルギーだったり特定できないこと
も多く抗生剤などの特効薬もありません。慢性安定期には咳や
痰を軽くしたり、呼吸困難を緩和するための対処療法になります。
気道を広げて呼吸をラクにするためのお薬や、抗アレルギー薬、
痰の絡みを取るための去痰薬などが処方されますよ。
慢性気管支炎の急性増悪期には、呼吸困難を伴う心不全や咳や
痰が止まらず呼吸も荒くなります。このような状態になったら、
すぐに病院に行って適切な治療を受けることが大切です。
酸素吸入や点滴、心臓マッサージなどが行われます。
気管支炎 原因?
先ほども紹介したように急性気管支炎と慢性気管支炎の原因は
違います。急性気管支炎は、ウイルスや病原菌による感染症が
原因で起こります。主な病原菌はインフルエンザウイルスや肺
炎球菌、マイコプラズマやアデノウイルスです。
慢性気管支炎は、基本的に原因不明とされていますが、考えら
れるのはアレルギーや自己免疫性疾患です。他に喫煙や刺激物
の吸引、大気汚染なども慢性気管支炎の原因ではないかと考え
られています。
自己免疫性疾患は、何かしらの原因で免疫システムが異常にな
り健康な細胞までも攻撃してしまう疾患のことでアレルギーと
似ていますね。急性気管支炎と慢性気管支炎では、症状が似て
いますが原因が全く違います。
急性気管支炎では1週間から10日ほどで自然治癒するケースが
ほとんどです。しかし、急性気管支炎から慢性気管支炎となる
可能性もあるので、咳が続くようなら早めに医師に相談してみ
ましょう。
まとめ
気管支炎には、感染症による急性気管支炎とアレルギーなどに
よる慢性気管支炎があります。咳や痰が主な症状ですが、慢性
化すれば厄介ですから早めに病院で診てもらいましょう。