急性腹膜炎の症状?原因?

公開日:  最終更新日:2018/09/04

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突然、腹部に激しい痛みが起こることはないでしょうか。腹部の痛みや
吐き気、発熱、嘔吐など、これらの症状を伴う病気には、急性腹膜炎や
急性骨盤腹膜炎などがあります。

治療が遅れれば命の危険もある病気もありますから、それぞれの病気の
原因や症状について詳しくご紹介しましょう。



急性腹膜炎の症状?


腹膜に炎症が起こることを腹膜炎と言いますが、その中でも突然発症す
るものを急性腹膜炎と言います。

急性腹膜炎の主な症状は激しい腹痛です。突然激しい痛みに襲われるこ
とが多く、その痛みは長く続きます。

急に激しい痛みが起こることとその痛みが持続するという、とても辛い
症状が起こります。

またその痛みは、身体を動かすとより悪化するという特徴もありますよ。

はじめのうちは局所的な痛みだったのが次第に腹膜の炎症の範囲が広が
るので、痛みも腹部全体に広がっていくという特徴もあります。

また腹痛が続くとお腹も硬くなっておき、手で腹部を押すと強い痛みが
ありますよ。

このような辛い痛みの他に、吐き気や嘔吐、発熱や脈が速くなる頻脈の
症状も現れます。

これらの症状があるのに放置しておけば、炎症はさらに進行しますから
腸が麻痺してきます。

ガスや便が出なくなり、腸閉塞になるので腹部全体が腫れてくるという
症状も起こります。

悪化すれば脱水症状になり、意識が朦朧としてきて生命の危険にさらさ
れることもあるので要注意です。

たかが腹痛と放置しておくのはとても危険ですよ。
ひどい便秘になると似たような症状が起こることもありますね。

しかし急性腹膜炎の場合には腹膜が炎症しているので、これを取り除か
ないと症状は悪化するばかりです。



急性骨盤腹膜炎?


急性腹膜炎と似た疾患に骨盤腹膜炎があります。

あまり聞きなれない病名ですが、骨盤腹膜炎は膣を経由して腹膜が細菌
感染をして炎症を起こす病気ですよ。

骨盤腹膜炎になると不妊の原因となるリスクもあります。

骨盤腹膜炎には急性期と慢性期があります。
急性期の急性骨盤腹膜炎では、下腹部の持続的な強い痛みがあります。

他に震えや寒気を伴う発熱や、吐き気などの症状も起こります。
症状が進行すれば慢性期となります。

慢性期になると腹部の張りが続き、下痢や便秘などの症状が起こります
よ。

急性骨盤腹膜炎の主な原因は子宮頚管炎や子宮内膜炎で、最近では性感
染症であるクラミジアや淋菌感染が原因で起こるケースも増えています。

膣を経由して腹膜炎を起こしているのが急性骨盤腹膜炎です。
悪化すれば卵管が腹膜と癒着を起こして卵子が卵管を通れなくなります。

受精が妨げられ不妊の原因にもなりますから、気になる症状があえれば
早めの受診が大切です。

急性腹膜炎の原因?


私たちのお腹の中には胃や腸、肝臓などの臓器があります。

これらの臓器が入っている空間を腹腔と呼び、腹腔内の臓器の表面や腹
腔の内側を覆う膜が腹膜です。

この腹膜に炎症が起きるのが腹膜炎で、急に発症するものを急性腹膜炎
と呼んでいますよ。

急性腹膜炎の原因は細菌感染です。もともと腹腔内は無菌状態なのです
が、外傷を負ったり何かしらの病気をきっかけに腹腔内で細菌感染が起
こり急性腹膜炎を発症します。

怪我をして内臓破裂などが起こると臓器の内容物や細菌が漏れるので、
腹膜に細菌感染が起こるケースもありますよ。

急性虫垂炎が原因となって急性腹膜炎が起こることも多いです。

他にも胃や十二指腸潰瘍、悪性腫瘍などの病気で臓器に孔が開き、細菌
感染が起こるケースもあります。

急性すい炎や急性胆のう炎などが原因で急性腹膜炎が起こることもあり
ます。

重症の急性すい炎や胆のう炎がきっかけで発症した場合には、急性腹膜
炎も重症化してしまう可能性があります。

急性腹膜炎の治療と同時に、原因となっている病気の治療も必要になっ
てきますよ。

急性腹膜炎は、何かしらの疾患が原因となり発症することが多いです。

さまざまな病気が悪化することで急性腹膜炎が発症していますから、ま
ずは原因となっている病気を治療する必要がありますね。

便秘や下痢などの腹痛とは違い、急性腹膜炎の場合の腹痛は何かしらの
病気が悪化することで起こっています。

治療は原因となっている病気にもよりますが、出来るだけ早い段階で適
切な治療を受けることで回復も早くなります。

急性汎発性の腹膜炎?


急性腹膜炎には、細菌感染による炎症が一部に留まる限局性と細菌感染
が腹膜全体に起こる汎発性がありますよ。

細菌感染が身体全体に広がった場合には、急性汎発性腹膜炎と呼びます。

急性汎発性腹膜炎は、急性虫垂炎などの消化器疾患の合併症として引き
起こされています。

急性虫垂炎などの臓器の炎症が腹膜に広範囲に広がることが原因となっ
ていますよ。

急性汎発性腹膜炎になると命に関わる危険もあるので要注意です。

腹膜全体に炎症が広がっている急性汎発性腹膜炎の場合、緊急手術が必
要となってきます。

治療方法としては原因となっている臓器を切除したり、孔を塞ぐ手術、
または腹腔にある膿を除去するための手術が行われます。

まとめ


急性腹膜炎や急性骨盤腹膜炎になると下腹部の強い痛み、持続的な痛み
が現れます。

いずれにしても何かしら他の疾患が原因となっているので、我慢しない
ですぐに病院で診てもらいましょう。

シェアありがとうございます

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