京都のあじさい寺。三室戸寺の見頃はいつ?名所と開花状況2017!
四季折々に咲く花の中で、梅雨の頃のあじさいは花色が移ろう
ごとに色々な表情をかもしだします。あじさいの名所全国3位
の三室戸寺をはじめ、京都のあじさいの名所をご案内します。
杉木立に咲く1万株のあじさい、三室戸寺
三室戸寺は1200年前、光仁天皇の勅願により千手観音菩薩をご
本尊として創建された寺です。本堂、阿弥陀堂、鐘楼、三重塔
は江戸時代の建造物で京都府文化財に指定され、室町時代より
保存される十八神社本殿は国の重要文化財です。
同じく重要文化財の阿弥陀三尊の勢至菩薩、阿弥陀如来観世音
菩薩、釈迦如来像といった平安時代の貴重な歴史的仏像を保有
しています。
三室戸寺は屈指のあじさい寺としてその名を全国に知られてい
ますが、ツツジやハスなど四季の花々が見事で京都では花寺と
呼ばれています。
5000坪の庭園にはあじさいの原種の額あじさい、西洋あじさい、
柏葉あじさい、七段花など50種1万株が咲き乱れます。七段花
はシーボルトの著書日本植物誌に記録されている山紫陽花の一
種で、江戸時代に珍重され栽培されていました。
1959年に自生している七段花が発見されるまで消失してしたこ
とから、幻のアジサイと呼ばれています。萼片が七層に重なる
のが名前の由来で、淡い青から薄紅、紫、藍色と花色を変えます。
2017年のあじさい園開園は6月1日から7月9日までの御前8時30
分から午後16時30分、期間中の6月11日から6月25日までの土、
日曜日はライトアップされます。
午後19時から21時までのライトアップタイムは昼夜入れ替え制
になりますので、お間違えのないように注意してください。
ライトに照らされ杉木立の間に凛として咲くあじさいは、まさ
に幻想の世界に迷い込んだようです。
あじさいのライトアップは京都のみならず関西エリアでも三室
戸寺だけなので、ぜひ出かけたいものですね。
お薦め!いにしえの京あじさい寺
善峯寺は平安の中期源山上人の開山以来、後朱雀天皇、後鳥羽
天皇、白河天皇といった歴代の皇室から崇敬を受け、時代が下
って徳川5代将軍吉綱の生母に加護されました。現在は西国三
十三所の二十番札所として巡礼でもにぎわいを見せています。
日本一の松として天然記念物に指定される樹齢600年全長40メ
ートルの遊龍の松が有名です。3000坪の白山あじさい苑は額あ
じさい、西洋あじさい、山あじさいなど1万株が色も鮮やかに
斜面を埋め尽くします。
ゆっくりとあじさいを観ながら回遊路を登りきると、眼下に広
がる京都市街が一望できます。あじさいと眺望が狙いなら晴れ
た日、しっとり濡れるあじさいを愛でるなら小雨けむる日、ど
ちらも行ってみたくなりますね。
お寺では珍しく三脚一脚使用の写真撮影やペットと一緒の拝観
が許可されています。あじさいの見頃は6月中旬から7月中旬に
かけて、入山時間は午前8時から午後17時です。

京都大原三千院は8世紀に最澄が比叡山に設けた一院を起源と
し、平安時代に皇子皇族が主僧を勤める宮門跡となり京都市に
移転しました。大原を門跡の本殿と定め三千院と名を変えたの
は明治に入ってからのことです。
北山杉の間から山あじさいや星あじさいが見え隠れする様は、
三千院ならではの風景と言えるでしょう。奥の院の紫陽花苑で
催される2017年あじさい祭は6月17日より7月13日が予定されて
います。
開門時間は午前8時30分、午後17時30分が閉門時刻になります。
車でお出かけの場合は三千院に駐車場はありませんので、民間
駐車場を利用してください。狭い道にバスが往来しますので週
末は一般交通機関で行くのがお薦めです。
植物園や公園の紫陽花スポット
京都府立植物園では180種に及ぶあじさいを鑑賞することがで
きます。ヒメアジサイやアナベル、八重額アジサイ、新種の桂
夢衣といった珍しい品種を観たいという方にお薦めです。開園
時間は午前9時から午後17時まで、午後16時で入園受付は終わります。
見頃は6月に入ってから7月上旬までが目安です。ちなみに京都
府立植物園はカップルで行くと花が嫉妬して別れさせるという
都市伝説がありますので、女子旅で行きましょう。
京都伝統染織の名門しょうざんの庭は、京都洛北のたたずまい
を今も伝える名園です。3万5千坪の広大な庭園に6月上旬になる
と珍しい和あじさい70種類を観ることできます。
あじさいと一緒に花しょうぶも鑑賞したいという方は花しょう
ぶ会が催される6月10日から18日に予定を組みましょう。鷹峰三
山を背景に北山杉や竹林の自然、紙屋川のせせらぎ、書院造の
屋敷や明治期の町屋など京都情緒に浸りながらすごすのは最高
ですね。
渓流床をだす料理店で京都料理に箸をのばし初夏の京都とあじ
さいを堪能してください。京都市から少し離れて日本海に面し
た京都府舞鶴自然文化園は6月中旬から7月上旬にあじさいが見
頃になりアジサイまつりが催されます。
あじさい祭り期間は珍しいあじさいの展示即売会や演奏会など
のイベントもあります。100種類10万本という圧倒的なあじさ
い株数を誇り、遊歩道に沿って谷合を埋め尽くすあじさいは圧
巻です。
展望台から見下ろせば、あじさいの谷合いの向こうに初夏の海
が臨めます。JR京都駅から山陰本線東舞鶴駅まで1時間30分、
京都・大阪からは舞鶴東インターチェンジまで車で約2時間と
いうアクセス、無料駐車場200台が完備されています。
まとめ
あじさいが鮮やかさを増す雨の日でも、梅雨の合間の晴れやか
な日でも、あじさいを観るにはどちらも素敵ですね。古都京都
ならではの歴史あるお寺での散策、珍しい品種が見られる名所、
ちびっ子連れでも気を遣わずに楽しめる公園など紫陽花スポッ
トは多彩です。